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1Bq/kg試料の定量(降雨時)

先日、晴れている時に1Bq/kg試料の定量を行いましたが今度は同じ試料を使って気象条件が異なる降雨時に同じく16時間の測定をしてみました。

2014年3月13日PM4時過ぎに測定を開始(室温21.2℃湿度45%)、翌日の朝8時過ぎ(20.3℃ 湿度41%)に測定終了しました。

結果はCs-134/0.6Bq/kg、Cs-137/0.7Bq/kg、Cs-Allで1.3Bq/kgになりました。

1Bq降雨-16h-3-14.jpg

Cs-Allでの前回との差は0.1Bq/kgであり誤差の範囲内だと思いますが晴天時のスペクトルと比較してみるとあきらかにその違いがわかります。


2datahikaku.jpg

上が晴天時、下が降雨時のデータです。クリックすると拡大します。



比較してみますと晴天時はCs-137=662Kevあたりにピークがハッキリありますが降雨時のデータではCs-134の604Kevあたりが一番高いピークになっており662Kevが低くなっています。
降雨によりBi214=609Kevの影響だと思いますが同位体比も134と137の比率が違ってきています。
*晴天時 Cs-134/0.4Bq/kg、Cs-137/0.8Bq/kg


先日、1.5Bq/kgの試料を使ってやはり晴天時と降雨時のデータの比較を行いましたが今回程の違いは認められなかった事を考えますとわずか0.5Bq/kgの差でこれだけの違いが出た事で微量の汚染の定量の難しさを実感しました。

1.5Bq/kg玄米の定量(降雨時)


今回は計算上1Bq/kgの汚染とわかっていましたがこれが実際にあるかないかわからない試料の場合はスペクトルをみての判断も難く、雨もその時により当然、降雨量も降り方も違いますので迷った場合は晴天時に再測定を行うのがベターだと思います。

やはり信頼出来る試料でのテストは重要だと改めて思いました。

放射能測定における信頼出来る線源の重要性