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放射能測定検査の測定環境

現在、放射能測定検査をここ葛飾区で行っておりますが、汚染地区での測定では正確な値が出ないのではないかとご質問を頂きましたので
具体的に測定環境につきまして説明させて頂きます。

ご指摘のとうり微量のセシウム汚染の定量はさまざまな要因があり大変難しいです。

K40によるコンプトン散乱、天然核種由来のγ線の影響などがあります。
その他にも測定地域の特性、遮蔽環境、測定の際の工夫やスキル、天候など様々な要因がからみあっております。

現在、iFKR-ZIP-A(アドバンス)放射能測定検査を行っておりますが出来るだけ測定条件をよくする為に次の対策を行っております。

1.温度管理 測定時(BG測定含む)はエアコンで温度管理(+-1℃以内に出来るだけ調整する。)

2.空気清浄機&湿度調整 測定時(BG測定含む)は湿度は35%~45%内で出来るだけ調整する。

写真 1.JPG

3.室内の頻繁な掃除:測定器まわり室内の掃除、埃=セシウムなので拭き掃除を頻繁に行う。

4.室内の空間線量のチェック:具体的にはサーベイメーターやGM管なのどの測定器によるチェック。
 24時間モニターで異常値が出た場合は再測定。24時間モニター
2:28data.jpg
PA-1000/0.062μSv/h(γ線のみ)、LND712/0.08μSv/h(γ線+β線)
iFKR-254は電源を入れてから3分後に10回の平均値は
約0.05μSv/h(γ線のみ)

5.遮蔽環境:下方向からの天然核種由来のγ線の影響を出来るだけ軽減させる為に遮蔽体の下に
更に2cm厚の鉄板を6枚、12cm相当の鉄板を台の引き出しに入れ強化。

6.お送り頂いた検体を更に新しいZIP袋に入れ埃に注意して保管、測定時に袋の埃をキムワイプなどで拭き取り使い捨て手袋を使用し検体を取り扱う。

写真 2.JPG

7.その他、定期的に遮蔽体の分解掃除を行うなど考えられる対策はすべて行う。

それでも微量の汚染の定量では気候条件などの変化で微妙に条件が変わってきます。
1.5Bq/kgの線源を使いその晴天時、降雨時などの気候の変化による検証を行う必要があります。

先日、晴天時の1.5Bq/kgの試料の測定を行ったので本日は降雨時のデータを取得中です。
測定が終わり次第にアップしたいと思います。