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1Bq/kg試料の定量(±5℃以上の温度変化の影響)

今回も前回と前々回とに使用した同じ1Bq/kg試料で温度変化による影響を確かめる為に実験をしてみました。

通常の測定環境は下記をご参照頂ければわかりますが測定時は出来るだけ温度変化をさける為にエアコンで温度調整をしています。

放射能測定検査の測定環境

使用した試料は下記をご参照下さい。

放射能測定における信頼出来る線源の重要性


昨日の天気予報によると朝は外気で5℃程度までに落ち込むとの事なのでエアコンをあえて使用せずその温度変化で数値にどのような影響があるのかを検証しました。
2014年4月6日の夕方(曇り)にから4月7日(晴れ)までのやはり今回も16時間の測定を行いました。


4月6日測定開始時の温度 18.8℃ 湿度38%
4月6日PM11:34分の温度 15.3℃ 湿度37%
4月7日AM6:30分の温度 13.3℃ 湿度 39%
4月7日測定終了時の温度 18.3℃ 湿度35%

5.5℃の温度変化がありました。

1Bqtest5℃-16h-4-7.jpg

測定結果 Cs-134/ 0.6Bq/kg Cs-137/1Bq/kg

ピークの位置も微妙にずれている事から温度変化によるドリフトの可能性があります。
NaIに比べますと温度ドリフトの影響は少ないですがやはり温度管理はしたほうが良さそうです。


2014年3月6日1Bq/kg試料の定量
Cs-134/0.4Bq/kg Cs-137/0.8Bq/kg

2014年3月14日1Bq/kg試料の定量(降雨時)
Cs-134/0.6Bq/kg Cs-137/0.7Bq/kg


条件が異なる環境での同じ1Bq/kgの試料でこれだけ近い数値が出る事が検証出来ました。
やはり出来る限り測定条件を良い環境にする事は大切だと実感しました。
近くの協力者でNaIしか扱った事がない元放射線測定業務従事者の方もにわかにZIPの性能を信じられないとおっしゃっていましたので実機を見た事がない方は尚更信じられない方も多いと思います。
測定器によるそれぞれの癖もあると思いますのでやはり地道に自分の測定器を検証していくしかないと思います。
信頼のおける極微量の試料での検証は大切です。
NaIをお持ちの方は是非、下記試料で検証してみてください。
単にゲルマとの比較は非常に危険です。
現に先月もたった2,000秒足らずの測定時間で1Bq/kg以下NDとの有料の検査表を見せてもらいました。
ゲルマでもいいかげんな測定がかなり氾濫しています。

産総研(独立行政法人産業技術総合研究所)は、放射性セシウムを含む玄米の認証標準物質
NMIJCRM7541-Aを開発しました。
現在、最も信頼出来る線源だと思います。
日本の国家一次標準機関の産総研(独立行政法人産業技術総合研究所)は国家戦略で世界トップレベルの研究成果を目指す『特定国立研究開発法人』(仮称)の対象候補にもなっています。


放射能測定における信頼出来る線源の重要性

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