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Cs-137とK-40の校正

iFKR-ZIP-AでCs-137とK-40の2点校正を行いました。

Cs-137のピーク662Kev、K-40のピーク1460Kevですからその差は798Kevでメーカー出荷時には調整しております。

ユーザー様におこなって頂くのはK-40の校正(エネルギーキャリブレーション)のみです。
しかし長い間ご使用頂くと少しずつですがズレが生じます。
最近、Cs-137/662Kevのピークが少しずれてきたと感じましたので本日2点校正を行いました。

下は1時間の測定結果ですがCs-137のピークが649KevでK-40のピークが1463Kevになっておりました。
その差は814Kevです。

CsK40Calb730.jpg


iFKR-ZIPの場合は試料室が2つありますのでその片方にCs-137/1,000Bq/kg程度の試料を入れもう片方に付属の炭酸カリウムを入れてそのずれを確認します。

先にも述べましたが本来はCs-137のピーク662Kev、K-40のピーク1460Kevですからその差は798Kevで常に一定であるべきです。
2Kchで測定していますので10chずれても誤差は0.5%ですが特に微量の定量を行う時はプラマイ3ch程度に調整する必要があります。
ちなみに500chで測定すれば10chのずれでも誤差は2%になってしまいます。

ゲイン調整とゼロ調整を何度か繰り返し行い合わせたのが下のデータです。

CsK402.jpg

Cs-137/661KevでK-40/1462Kevでその差は801なのでOKです。


高めの試料を測定した時にCs-137の662Kevからずれてきたと感じた時にはこの方法でチェックしてみて下さい。
Cs-137のピークとK-40のピークがもしずれていたらまずは弊社かメーカーの(株)シンメトリックス社にご相談下さい。

極微量の測定を正確に行う為には信頼のおける線源などでのクロスチェックはかかせません。

信頼出来る線源の重要性


そして使用している測定器で数多くの測定を実際に行い細かい部分にも気をつかう事が必要だと思います。

測定環境


ZIP友の会では測定に関する様々な疑問などをメンバー全員で勉強しております。
K40などセシウム以外の核種によるコンプトン散乱の影響など考慮に入れる必要があります。

iFKR-ZIP-Proはこのやっかいなコンプトン散乱による誤検出を排除したアンチコンプトンを採用しております。

Cs-137だけに着目すればGe(Li)よりも高感度、高分解能で1Bq/kg検出下限値を数時間で0.1Bq/kg検出下限値を10時間で測定出来ます。
しかも価格は350万円(税別)とゲルマと比べて格安です。


検体量が100gと少なくすむ事も大きなアドバンテージです。

詳しくはお気軽にお問い合わせ下さい。